ネットワークがよくわかる教科書

一生使えるネットワークの知識

ネットワーク関係の全体像を手早く知りたい方、ネットワークの仕組みをもう一度学び直したいという方におすすめの一冊です。
読む相手のレベルを選ばず確実にネットワークに関する知識を理解させようと工夫が凝らされており、初学者でもとても平易に読むことができます。

福永 勇二 (著)
出版社: SBクリエイティブ (2018/9/20)、出典:出版社HP

はじめに

「ネットワークの規格が増えすぎてもう覚え切れない」という悲鳴を耳にした ことがあります。日進月歩のネットワークやコンピュータの世界で翻弄される、 最先端のエンジニアからの実感がこもった言葉でした。
はたして、いまからネットワークを学ぶのは難しいことなのでしょうか? い え、そんなことはありません。ネットワークという分野の知識が広さと深さの両 方向に拡大を続けているのは事実ですが、まず知っておくべきこと、基礎として 大切なことは、これまでどおり変わらず存在しています。そこを足がかりにして ネットワークを学び始めれば、誰でも必ずネットワークの仕組みや動作を理界で きるようになるはずです。
そのような考え方に立ち、本書は「まず知っておくべきこと」や「基礎として 大切なこと」を幅広く取りそろえて、それらの仕組みが見えてくるような構成に しました。そして、たくさんのことを機械的に覚えるのはつらいので、他書にない情報をなるべく取り込みながら、背景や原理にも触れて「ああ、なるほど」と 納得しつつ読み進められるよう工夫してみました。
広くて深いネットワークの世界のことを、この1冊ですべて学ぶことはできま せんが、これからネットワークを学ぼうとする人が基礎知識を得るための一助に なり、そして、目には見えないネットワークの動作をイメージする手がかりになったなら、とてもうれしく思います。
最後に、本書の刊行に向けて最後まで惜しみない助言と支援をくださった、 SBクリエイティブの友保氏をはじめとする関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
2018年9月 福永勇二

福永 勇二 (著)
出版社: SBクリエイティブ (2018/9/20)、出典:出版社HP

CHAPTER1 コンピュータネットワークの基礎知識

01 コンピュータネットワークの目的と構成
通信とは
コンピュータ同士の通信
ネットワークの規模による分類
02 インターネットワーキングとは
ネットワークをつなぐ「インターネットワーキング」
インターネットワーキングに用いられるプロトコル
TCP/IP 5 [COLUMN]「インターネット」という呼称
03 TCP/IP の概要
プロトコルとは TCP/P7
OS に組み込まれた処理モジュールを確認してみよう
(COLUMN) RFC ORLD
04 プロトコルの階層化
階層化が持つ意味
階層化の具体例
OSI参照モデル
階層化の具体例
TCP/IP 4階層モデル
05 通信方式
コネクション指向型とコネクションレス型
プログラムの内部に見える特徴
3つのキャスト
06 通信相手を特定するアドレス
アドレスとは
アドレスの種類
実物を見て物理アドレスを確認する
07ネットワークを構成する要素
ネットワークを構成する要素
08ネットワークで使われる単位
データ量を表す単位
データ量の接頭辞
通信速度の単位
[COLUMN]オクテットという単位
[COLUMN] 2を基数とする接頭辞
09 ネットワークでの数の表し方
2進数と16進数
10進数、2進数、16進数での数の数え方
基数変換の手順
[COLUMN] 10進数→16進数の変換手順
標準搭載の電卓で基数変換をする30

CHAPTER2TCP/IPの基礎知識
01 TCP/IPの階層モデル
TCP/IPの階層モデル
インターネットを担うIP
[COLUMN]通信データの呼び方
トランスポートを担う
TCPとUDP 34 02 IP が果たす役割
IP は複数のネットワークをまたいだやりとりを可能にする
汎用性の高さから幅広い分野で活用
TCPが果たす役割
TCPはデータを確実に届ける機能を提供する
TCP を用いるアプリケーション
04 UDP が果たす役割・
UDPは通信にかかる処理の軽さが特長
UDPが用いられるサービス
05 IPアドレス
IPアドレスの形式と含まれる2つの情報
ネットワーク部の長さとクラス
クラスと割り当てられるネットワーク数
ネットマスクとネットワークアドレス
IPアドレスを有効活用するサブネット
CIDR
グローバルIPアドレスとプライベート
IPアドレス
[COLUMN」意味が広がる「サブネットマスク」と「CIDR」
06ポート番号、ポート番号の機能
ポート番号の構造と割り当て
TCPでのポート番号の取り扱い
UDPでのポート番号の取り扱い
ほかのコンピュータとの接続状態を確認する
07 IPパケットのフォーマット
IPパケットの構造
フィールド構成とその意味
実際のIPパケットを分析してみる
08 TCP パケットのフォーマット
TCPパケットの構造
フィールド構成とその意味
TCP 疑似ヘッダ
実際のTCPパケットを分析してみる
09UDPパケットのフォーマット
UDPパケットの構造
フィールド構成とその意味
UDP 疑似ヘッダとは
実際の UDPパケットを分析してみる
10 ARP の機能とパケットのフォーマット
IP とイーサネットをつなぐAAP
ARPの動作
ARPパケットの構造
ARP キャッシュを確認する方法
11 パケットの送受信処理
同じイーサネットにつながる端末同士の通信
異なるイーサネットにつながる端末同士の通信
ルータでの中継
ルーティングテーブルの役割
ルーティングテーブルとは
デフォルトゲートウェイ
Windows 10のルーティングテーブル
13 IP パケットの分割と再構築
パケットの分割が発生する理由
分割の方法
再構築の方法3
分割を避ける工夫
14 ICMPの役割と機能
IPネットワークで重要な役割を果たす
ICMP
ICMPパケットの構造
pingで用いる
ICMP パケットの例
ICMPパケットのやりとり
15 TCP の動作
信頼性が高い通信を実現するための基本方針
TCPが行う再送などの制御
接続処理と終了処理の流れ
[COLUMN] TCP の通信速度の上限9%
16 IPv6の概要
IPv6が生まれた背景と現状
IPv6パケットの構造
IPv6でのIPアドレス
IPv6アドレスの種類と形式
IPv4 で重要な役割を果たしていた機能との対応
「COLUMN] Wiresharkのインストール手順
[COLUMN] Wiresharkの使い方
CHAPTER
有線 LAN の基礎知識
01 イーサネットの仕様と種類
イーサネットの位置付け
ネットワークインタフェースカード
イーサネットに用いられるコネクタ
イーサネットのトポロジ
イーサネットの規格
フレームフォーマット
02 イーサネットに用いる媒体
メタルケーブルの種類と特徴
メタル平等対ケーブルの種類
光ファイバケーブルの種類と特徴
ケーブルの種類を確認する
03 符号化
ケーブルの特性と符号化
10BASE-T の符号化
100BASE-TX の符号化
1000BASE-Tの符号化
[COLUMN]メタルケーブルによる超高速化通信
04 MACアドレス
NICを特定する
MACアドレス
MACアドレスの割り当て
MACアドレスの構造と意味
MACアドレスを確認するには
[COLUMN] MACアドレスによる無線LAN への接続制限にあまり意味がないわけ
05 スイッチ/ハブ
イーサネットのトポロジ変化とハブ
スイッチングハブの動作
ハブやスイッチの性能を表す指標
L2 スイッチとL3スイッチ
[COLUMN]全二重で通信するスイッチングハブ
06 ルータ
ルータのはたらき
ルーティングとレイヤの関係
ルータの種類と搭載機能
ルータの新しい形
[COLUMN] GUI CUI
07ネットワークやスイッチの冗長化
冗長化の考え方
待機系を置く冗長化構成
待機系を置かない負荷分散構成
ネットワークの冗長化
スイッチのスタッキングによるネットワークの冗長化
08 ルータや接続回線の冗長化
単一障害点の概念
VRAP を使ったルータの冗長化
インターネット接続の冗長化
[COLUMN] BGPを使ったマルチホーミング
CHAPTER4
インターネットとネットワークサービス
01 インターネットの構成
インターネットに用いられる技術
インターネットの構造
IX の概要
02 インターネットが提供する
IP 到達性
自宅のLANでIP 到達性を確認してみよう
03インターネットに接続する方法
インターネット接続の選択肢
米間での接続
携帯データによる接続
PPPoE接続とIPoE接続
[COLUMN]光コラボレーションモデル
04アクセス回線の種類
アクセス回線の位置付け
代表的なアクセス回線16日
最大通信速度とベストエフォート
05 スピード測定
浦定の目的
定区間と測定条件
測定時に気を付けること
06 NAT/NAPT
NAT/NAPT のはたらき
NATNAPI VJE
NAT/NAPT の支障を解決する
NAT越え
[COLUMN] 多重NAT/NAPT
07ドメイン名とDNS
ドメイン名とは
ドメイン名の割り当て機
ドメイン名の種類
DNSの概要
DNSの動作
08 WebとHTTP
ハイパーテキストとURL
Webアクセスの流れ
HTTPのリクエストとレスポンス
認証の実現方法
Cookieの取り扱い
09メール
メール配送の仕組み
メール配送に使われるプロトコル
メールの送信と転送 – SMTP
メールの取得と関覧 – POP3/IMAP41
10DHCP
DHCPの位
DHCPの機能
リース期間
DHCP の設定を確認する
11 通信状態の確認方法
切り分けの目的と考え方
IP パケットが届くかどうか確認する。
DNSでの名前解決ができているかどうか確認する
正しくルーティングされているかどうか確認する
割り当てられているグローバル
IPアドレスを確認する
12ルーティングプロトコル
ネットワーク構成とルーティング
ルーティングテーブルの管理方法
ルーティングプロトコル
IGPとEGP のプロトコル
CHAPTER5
セキュリティと暗号化
01 情報セキュリティの3要素
情報セキュリティを理解する3つのポイント
情報セキュリティの新しい要素
[COLUMN]情報セキュリティと個人情報保護
02 情報セキュリティ対策の種類
3つの観点から行う情報セキュリティ対策
情報セキュリティ対策が持つ機能にも要注目
03ファイアウォール
出入口でネットワークを守るファイアウォール
ファイアウォール機器の形態
フィルタリングの例
04 UTM
UTM を使うとよいケース
UTMが提供する機能
[COLUMN] 家庭向けのUTM製品
05 セキュリティソフト
もはや常識となったセキュリティソフト
セキュリティソフトの機能
[COLUMN] セキュリティソフトの利用形態
[COLUMN] セキュリティソフト利用時の注意点
06 暗号化
まずは暗号化のキホンから
暗号鍵と暗号アルゴリズム
[COLUMN]古典的な「シーザー号」をながめる
07共通鍵暗号方式
暗号化と復号は同じ鍵で暗号鍵をどうやって渡すかが大問題
鍵配送問題とその解決方法
08 公開鍵暗号方式
公開鍵暗号
秘密の情報を送らずに済むという意味
共通鍵暗号と組み合わせて利用
09公開鍵の提供手段とPKI
公開鍵の安全な配布
PKIの仕組み
実際の証明書
[COLUMN] 正明書のチェーンを確認する
10 ハッシュ関数と電子署名
ハッシュ関数
電子署名
ハッシュ関数で要約値を作ってみよう
11 代表的な暗号
暗号アルゴリズムのライフサイクル
暗号の種類と代表的なアルゴリズム
[COLUMN]安全なWebページ閲覧に使われている暗号
12 SSL/TLS
SSL/TLS の概要
暗号スイート
TLSでのやりとり
[COLUMN] 常時SSL
13 SMTPS、POP3s、IMAP45.
機能の概要と必要な理由
安全にメールを利用するためのプロトコル
暗号化する範囲
VPN ネットワークの中にネットワークを作る
VPN 265 トンネリングとカプセル化
VPN の種類
VPNに用いられるプロトコル
IPsecの概要
L2TP/IPsec VPN への接続設定の例
CHAPTER6
無線 LAN の基礎知識
01 押さえておきたい無線通信の基本要素
無線通信を構成する機器
送信電力と法律
情報の流れと送信機と受信機
02 電波の性質を理解して無線 LAN を使いこなす
周波数とは
周波数と波長の関係
周波数と伝搬特性
03 無線 LANの規格
通信の速さや安定性を左右する「伝送規格」
無線LANの規格名が与えられた
使用中のPCで伝送規格を確認してみよう
[COLUMN]「802」という名前の由来
04チャネル番号とチャネル幅
同じ周波数の電波は通信を妨害し合う
無線LANで用いられるチャネル
通信容量はチャネルに比例する
チャネルの利用状況を確認してみる
05 変調の仕組みと変調方式
変調と復
さまざまな変調方式
多値変護
1次変調と2次変調
06 無線 LAN の接続手順
無線 LANの接続動作
ビーコンに基づくアクセスポイントのスキャン
形式的に行われる認証
アソシエーション
07 SSIDとローミング
SSIDとは
無線LANを構成する要素
ローミング
[COLUMN] アドホックモードでの動作
BSSIDを確認する
08 CSMA/CAと通信効率
電波の共有と半二重通信
CSMA/CAによる送信者コーディネート
09 通信高速化のための新技術 MIMO
無線 LANの新たな高速化技術 MIMO
空間分割多重
[COLUMN] マルチパスとフェージング
ビームフォーミングとダイバーシティコーディング
SU-MIMOとMU-MIMO
使われているストリーム数を確認する(802.11nのみ)
10 無線 LAN のセキュリティ
通信の安全性を左右するセキュリティ
無線LANの認証方式
無線 LANの暗号化方式
使用している暗号化方式を確かめる
無線LANの利用が妨害される要因
無線通信と妨害
信号強度
相互干渉
バックグラウンドノイズ
無線 LANの受信信号強度を測る

CHAPTER 1 コンピュータネットワークの基礎知識

この章では、コンピュータネットワークを学習していくうえで 押さえておきたい重要な知識や概念について学びます。

本章のキーワード
・LAN
・WAN インターネットワーキング
・TCP/IP
・階層化
・OSI参照モデル
・TCP/IP4階層モデル
・コネクション指向型
・コネクションレス型ユニキャストブロードキャスト
・マルチキャスト
・物理アドレス
・論理アドレス
・ホスト
・伝送媒体L2スイッチルータ
・L3スイッチ
・Wi-Fiルーター
・ビット
・バイト
・2進数
・10進数
・16進数

福永 勇二 (著)
出版社: SBクリエイティブ (2018/9/20)、出典:出版社HP