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ロゴデザインの現場 事例で学ぶデザイン技法としてのブランディング

公開日 2020年7月9日

カテゴリー logo(ロゴ)

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1 ロゴづくりは顔づくり
2 はじめに
3 Contents
4 本書について

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ロゴづくりは顔づくり

有名なデザイナーごとに事例がまとめられており、アイデア出しやブラッシュアップの過程が丁寧に書かれています。ロゴのデザイン表現の話だけではなく、クライアントとのやりとりやブランドを作り上げていく過程まで綿密に述べられているので、デザイナーだけではなく、依頼する側やさまざまなビジネスの現場にとっても参考になります。ロゴ製作のプロセスの全てを網羅できる一冊です。

ロゴデザインの現場 事例で学ぶデザイン技法としてのブランディング
佐藤 浩二 (著), 田中 雄一郎 (著), 小野 圭介 (著)
エムディエヌコーポレーション(MdN) (2016/5/31)、出典:出版社HP
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はじめに

「ロゴデザインのプロセスについて、本を書いて欲しい」とご依頼いただいたとき、大阪で活動している私のほかに、東京のデザイナー、その他地域のデザイナーの3人で書くことで、各地域ごとの特色が出るのではないかというお話でした。このとき私の頭の中には、東京の「ONO BRAND DESIGN」 小野圭介さんと、岡山 の「QUA DESIGN style」田中雄一郎さんのことが真っ先に思い浮かんでいました。

小野さんは、大手ブランドコンサルタント会社ランドーアソシエイツで多くの経験と実績を積まれたのちに独立した方、田中さんは、都市計画の分野からグラフィックデザイナーに転身されたという異色の経歴をおもちの方です。そして私は、大阪で広告代理店勤務を経て独立し、ロゴデザインに特化したデザイン事務 所「COSYDESIGN Inc.」を経営しています。

そんな3人が自身の経験とノウハウを余すところなくお伝えするのは、社会に おけるデザインの本当の価値とデザイナーの仕事の実際を、デザインを学ぶ学生さんやプロのデザイナーだけでなく、企業の経営者や広報担当者、自治体や団体 の担当者、個人店舗のオーナーなど、デザインを発注する側の人たちにも、広く知っていただきたいと考えたからです。私たちのような小さな事務所を経営している3人が執筆することで、デザイナーとクライアントの双方に、より身近なこととして感じていただけるのではないかと思いました。

お互いが自分ごととしてとらえ、大きな愛情と情熱、そしてほんの少しのロジカルな思考をプラスすることで、社会の中で機能し、心に響く魅力的なデザインが生まれるのだと思います。心の通ったエキサイティングでわくわくするような 「ロゴデザインの現場」を感じていただければ幸いです。

2016年5月
著者を代表して佐藤浩二

Contents

はじめに
本書について

INTRODUCTION ロゴデザインの基礎知識
CI、企業ロゴの考え方の変遷
ブランディングの視点をもつ
ロゴデザインの基礎知識
ロゴを構成する要素
ロゴの重要性
ロゴの汎用性を考える
シンボル+ロゴタイプ型の特徴と実例
ロゴタイプ型の特徴と実例
色が与える印象
書体が与える印象
プレゼンテーションについて
ロゴデザインの評価基準
VIとは

Column/田中雄一郎
よりよいロゴマークデザインは、ビジネスマナーの一つデザインは素敵な人と出会うための大切なツールロゴマークの力でマイナスをプラスに変える

CASE STUDY ロゴデザインの現場

小野 圭介の場合
ロゴデザインを通して多くの人を楽しませたい。
CASE 01 ソーシャル1
地域の魅力に光をあて、広く発信する
キタミン・ラボ舎
CASE 02 ソーシャル2
まちを耕し、ひとを育む
石巻・川の上プロジェクト
CASE 03 商品ブランド
キャラクターを軸にブランドを構築する
UNA TEA
CASE 04 サービスブランド
サービス内容の変化を読み解く
PANOPLAZA
CASE 05 企業1
既存のブランドを進化させる
KNIME
CASE 06 企業2
日本を代表するソーシャルゲーム企業を目指す
株式会社enish

佐藤浩二の場合
企業やブランドの目指す方向性から本質をとらえ、デザインの完成度にこだわり抜いて提案すること。
CASE 01 企業1
老舗メーカーのブランドイメージ刷新
山本窯業化工株式会社
CASE 02 企業2
ペット業界のリーディングカンパニーを目指して
株式会社モリシタ
CASE 03 企業3
普遍性と独創性を両立させることに挑戦
ヤマト自動車株式会社
CASE 04 店舗ブランド
トータルビューティサロンのブランディング
美容室mahae
CASE 05 商品ブランド
新たな市場を開拓するブランドのロゴデザインとブランディング
EQULIBERTA(エクリベルタ)
CASE 06 教育機関
女子教育の伝統と革新をテーマとしたコミュニケーションシンボル
樟蔭学園100周年ロゴ

田中雄一郎の場合
ロゴマークは「自信」と「誇り」を与えるもの。
CASE 01 行政
グラフィックデザインで街づくり
岡山芸術回廊ロゴ
CASE 02 教育機関
岡山から世界へ。
コミュニケーションマークのリニューアル
国立大学法人 岡山大学
CASE 03 医療機関1
ビジュアルデザイン
はホスピタリティを計るバロメーター
医療法人和葉会まび記念病院
CASE 04 医療機関2
クライアントの要望の本質をつかむ
あさひクリニックビジュアルアイデンティティ
CASE 05 音楽教室
ロゴ、空間、Web。
デザインの三位一体で、よりブランド化へ
おおもとピアノサロン
CASE 06 公益財団法人
トータルデザインでブランドイメージ向上
公益財団法人 福武教育文化振興財団

本書について

本書は、ロゴデザインの制作現場に密着したメイキング型の解説書です。クライアントから依頼を受けた理由から、ヒアリング、ラフスケッチを 経て、Illustratorなどでの実制作、プレゼンテーション、精緻化、納品、ガイドラインの製作まで、詳しく解説しています。

ロゴの制作過程を詳細に追っていくことで、それぞれのデザイナー、それぞれの案件によって生み出される多様な状況を追体験し、デザインの 現場をより実践的に学ぶことを目的としています。

各記事は、執筆者が実際に制作過程を記録しながらまとめたもの、以前 の仕事の記録を元に本書用に書き起こしたものなどがありますが、いずこれもごく最近のリアルな仕事を題材として扱っています。

ただし、解説をわかりやすくするために一部、実際の過程と違う流れを掲載している部分もあります。あらかじめご了承ください。本書に掲載されている情報は2016年5月現在のものです。予告なく変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

凡例
AD:アートディレクション
C:コピーライティング
CD:クリエイティブディレクション
CL:クライアント
D:デザイン
ECD: エグゼクティブクリエイティブディレクション
ED:編集 PD:プロデュース
PL:プランニング
PH:撮影

参考文献
『現代デザイン事典 2015年版』勝井三雄、田中一光、向井周太郎 監修/伊東順二、柏木 博 編集委員/平凡社
『コーポレートアイデンティティ戦略一デザインが企業経営を変える』中西元男 著/誠文堂新光社
『プロのデザインルール2 CI&ロゴマーク編』ピエブックス
『タイポグラフィ・ハンドブック』 小泉均編著/研究社
『ロゴロジック一実例から学ぶロゴデザイン』高田雄吉著/パイインターナショナル
『欧文書体その背景と使い方』小林章著/美術出版社
「一般財団法人ブランドマネージャー認定協会テキスト」

INTRODUCTION ロゴデザインの基礎知識
執筆:佐藤浩二

ロゴデザインの現場 事例で学ぶデザイン技法としてのブランディング
佐藤 浩二 (著), 田中 雄一郎 (著), 小野 圭介 (著)
エムディエヌコーポレーション(MdN) (2016/5/31)、出典:出版社HP
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CI、企業ロゴの考え方の変遷
CI(コーポレートアイデン ティティ)とは、企業理念づくりにはじまり、シンボルやロゴデザイン開発、それらのアプリケーション展開、広告戦略など事業施策のすべてに一貫した企業イメージやメッセージを意図的につくり出す戦略を意味します。1956年にIBMが導入して成功をおさめたことによって、70年代から80年代ごろにブームとなり、日本国内でも各社がこぞって社名変更してCIを導入しました。
当初は奇抜なデザインで他社と差別化しようとする動きが主流でしたが、そういった企業があふれかえり、単に目立つだけでは消費者の心をつかむことが難しくなっていきました。その後、地球環境への配慮をアピールするなど、消費者の情緒に働きかけるような、優しいメッセージを伝えようとする傾向が強くなり、アルファベットの小文字を主体とした温かみと優しさを感じるロゴデザインが増えていきました。
そして現在は、企業そのものをブランディングしようという考え方が主流になりつつあります。ロゴの入った製品や広告など、見た目のイメージを伝えていた時代から、その製品を使う体験から生まれる感動や、形のないサービスを通じて得られる感動を、目指すべきイメージに沿って継続的に発信していく時代へと変わってきているといえます。
先に挙げたCIブームのころ、企業理念やビジョンをしっかりと打ち立て、それに基づいてデザインを展開した企業は成功して生き残りましたが、単に他社との差別化ができればいい、目立てばいい、新しければいいという浅い考えで見た目だけを変えた企業は多くの資金を投じた割に効果は上がらず、失敗に終わったといいます。
以前は、デザイナーと企業の間に代理店が介在するのが一般的でしたが、最近ではインター ネットの普及にともない、ロゴデザインを依頼 したい企業が好みのデザイン会社を探して、直接やりとりするケースも増えています。また、 格安でロゴデザインを提案してくれるWeb上のサービスや、デザインコンペを開いて多くの デザイナーから提案を受けられるサイトまで出 現し、たいへん便利な世の中になりました。安さや提案数の多さ、スピードを売りにしているサービスは、オリジナルのロゴを必要としている人には魅力的に映るかもしれません。
しかし、企業の理念やビジョン、ブランディングという視点をもって深く考察した提案と、それを形にするデザインスキルがなければブランド イメージが育つ良いロゴデザインは望めません。


ブランディングの視点をもつ
ロゴ導入のハードルが下がり、個人でも簡単にオリジナルのロゴを手にできる時代にあっ て、見た目だけで差別化することは、もはや難しくなっています。
これからのロゴデザインは単に見た目の印象 だけでなく、ロゴから感じるメッセージ性のようなものが、体験とリンクして響いてこないといけないのではないかと感じています。これは「ブランディング」の視点をもつ、ということを意味しています。
「ある特定の商品やサービスが顧客から識別 されているとき、その商品やサービスはブランドである」といえます(「一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会」テキストより)。そして、顧 客にとってただ知っているだけの状態から、より良いプラスの印象(企業にとって望ましい印象)を継続的かつ意図的にコントロールし、顧客の心 のなかに蓄積させていくのがブランディングで す。企業は顧客にどう思われたいのかを明確に意識し、それに沿ったアピールを行うことが大切になってきます。
ブランディングはロゴだけではうまくいきません。ネーミング、ロゴ、パッケージ、色、ジングル音楽などの「ブランドを構成する要素」と、Webサイト、会社案内、広告、店舗、イベントなどブランドの世界観に触れる「タッチポイント」を組み合わせて、顧客に刺激を与えていかなくてはなりません。
そうした意味からも、デザインしたロゴが、今後どのような場面でどのような使われ方をするのか、また顧客からの視点で見たとき、どのようなシーンでどのように感じるかなどを想像する力も、良いロゴをデザインするために必要不可欠なスキルだといえるでしょう。


ロゴデザインの基礎知識
・ロゴを構成する要素
ロゴには大きく分けて「シンボル+ロゴタイ プ型」と「ロゴタイプ型」があります。シンボルまたはマークと呼ばれる部分は、企業の理念や業種を表す象徴としてデザインされたものを指し、ロゴタイプは社名やブランド名の文字を主体としてデザインされた読めるマークのことを指します。また、「株式会社○○」など企業の正式名称をデザインしたものを、「正式名称ロゴタイプ」といいます。
・ロゴの重要性
人は名前や顔、体型やヘアスタイル、ファッションなどで他の人とはあきらかに違う個性(アイデンティティ)をもっています。これを企業に置き換えると、企業名やキャッチコピーが名前にあたり、ロゴやコーポレートカラーが顔や体型などにあたるでしょう。見た目によって、企業の性格(アイデンティティ)を発信しているといえます。ロゴは、受け手にとって最初に触れる企業(ブランド)のまさに顔である、ということができるでしょう。


・ロゴの汎用性を考える
ロゴは、使用されるあらゆる場面において、その企業やブランドが発信する内容を、つねに等しく伝えられなくてはなりません。そうした汎用性を保つために、シンボルとロゴタイプの配置が上下に並んでいるのか横並びなのか、小さく使用する際の可読性や判読性は確保できているかなど、さまざまなケースを想定して制作します。また、モノクロで使用さる場合、色を反転した場合の見え方、網点が使用できない場合のベタ色の設定など、正規の表現が制限されるケースも考慮して、準備しておきます。

シンボル+ロゴタイプ型の特徴と実例
企業やブランドを象徴する絵や図形をモチーフとしたシンボル(マーク)とロゴタイプを組み合わせたスタイルです。シンボルには、具象的なモチーフを使ったデザイン、目に見えない理念や思想を表す抽象的なモチーフ、社名を想起しやすいイニシャルをモチーフとしたデザインなどがあります。
また、シンボルはロゴタイプと切り離してアイコンとしても使用でき、活 用展開のバリエーションが広がる特徴があります。

シンボル+ロゴタイプ型の特徴
・長距離からの識別性が高い
・業種や商品がイメージしやすい
・記憶に残りやすい
・理念やコンセプトを表現しやすい

ロゴタイプ型の特徴と実例
ロゴタイプ型とは、文字を主体とした読めるマークのことを指します。社名やブランド名を覚えてもらいやすく、シンプルな構成なのでインパクトが あります。海外展開をする場合などでは、社名をしっかりとアピールできる メリットがあり、グローバル展開する大手企業が採用するケースが多くみられます。
文字を並べたとき、大文字なのか小文字なのか、平仮名か片仮名か漢字な のかによって、受ける印象は大きく異なります。それぞれの文字の並びを検証し、そのなかからデザインのポイントとなるアイデアを導き出せるように 意識するとよいでしょう。

ロゴタイプ型の特徴
・社名やブランド名をアピールできる
・特定の事業、分野に縛られない
・汎用性、再現性が高い
・流行に左右されにくく耐久性がある

色が与える印象
人は、情報の8割を視覚から得ているといわれています。なかでも色はイメージを左右する重要な要素のひとつです。
一般的に、青系は「クール」「知的」「先進性」などの印象を与えることから、精密機器メーカーやIT関連、教育機関などでよく見られます。赤系は「情熱」「エネルギッシュ」「温かさ」などを感じさせるほか、食欲をそそる色でもあり、食品会社などでもよく見ることができます。また、グローバル展開する日本企業が「日本」であることを印象付けるために赤を使うケースもあります。緑系は自然や環境、エコロジーなどをイメージさせます。黄色は明るく快活な印象を与え、黒はモダンな印象を与えます。


書体が与える印象
ロゴタイプの書体は、そのロゴを印象づける重要な要素になり
ます。欧文書体では、画の端に爪状のセリフのついた「ローマン 体(セリフ体)」と、セリフのない「サンセリフ体」に大別できます。一般的に、ローマン体は伝統的で品位があり、サンセリフ体は現代的で先進 的なイメージを感じさせます。和文書体におきかえると、ローマン体に相当するのが「明朝体」、 サンセリフ体に相当するのが「ゴシック体」だといえます。
また、書体を構成する線の太さによっても印象が異なります。細い書体は繊細さ、スタイリッシュさ、知的な印象があるのに対し、太い書体 は力強さ、安定感、重厚といった印象があります。そのほかにも、斜体をかけると物理的なスピード感を連想させたり、縦長の書体を使って文字間を広く組んでみると都会的なイメージを演出できたりします。このように、書体や太さによる印象の違いを理解しておくと、目指す方向性に沿った文字デザインがしやすくなり、プレゼンテーションでの説明においても説得力が増します。

プレゼンテーションについて
ロゴデザインのプレゼンテーションでは、何案くらい提案するのがよいのでしょうか。
予算が潤沢にある大手企業のロゴデザインなら、初回プレゼンテーションの段階では、大まかなデザインの方向性がつかめる程度のラフ案を、あまりつくり込まない状態で、数十案提案することがあります。このやり方は、目指すべ き方向性がある程度見えていたとしても、それ以外の方向性も可能性がゼロではないので、できるだけ多くの可能性を検証しておきたい、というクライアントに向いています。そこから少しずつ案を絞り込んでいき、最後の数案くらいになったところで、より完成形に近い状態にブ ラッシュアップしていきます。このやり方は採用の可能性が低いとわかっている案も多くつくることになるので、無駄が多いように感じますが、クライアント側も選考に参加しているという意識が高くなりますし、時間はかかりますが、納得感を得られる進め方だといえます。
一方、予算に制約がある場合や、スケジュールがタイトな場合などでは、できるだけ少ない案数で、短期間に完成させたいものです。この場合は、ヒアリングをとくに慎重に行い、目指すべき方向性をしっかりと共有しておくことがより大切になります。
あきらかに「ない」という方向性に対しては潔く切り捨て、可能性のある方向性に集中します。初回に提案するのは2~3案程度と少なめですが、その代わりに、そのまま納品できるくらいの完成度にまでつくり込んで提案します。そうすることで、クライアントも完成形や、展開したときのイメージがつきやすくなりますし、デザインのクオリティに対して、意見を挟む隙を与えないので、初回プレゼンで採用案が決まりやすくなります。
どちらの提案方法でもいえることですが、自分のデザインをしっかりと言語化して説明できるということが大切です。単に格好いいからとか、オシャレに見えるからではなく、なぜこの形なのか、なぜこの書体で、なぜこの色なのか、きちんとクライアントが理解できるように伝えます。また、ヒアリングを通して見えてきた「クライアントとって大切な部分」について、相手の気持ちが高揚するような表現と言葉で説明できるように工夫すると、より良いプレゼンテーションになるでしょう。

ロゴデザインの評価基準
ロゴをデザインする際には、感覚、機能の両面から チェックしなければならな
い項目があります。これらを多く満たすことが、「良いロゴデザインの条件」 といえるかもしれません。
感覚的な評価基準は、ロゴを見た側がどう感じるかという視点からチェックします。オリジナリティがあり、信頼できる雰囲気が感じられ、期待感を煽る一歩先を行く新しさがあり、かつ美しい形状であるのが理想です。グローバル展 開も見据えるなら、これに国際性も含まれてきます。
機能的な評価基準としては、ロゴが使いやすいかどうかという視点でチェックします。どのような環境下においてもロゴが識別できる視認 性や、文字を正しく読める可読性は基本的なポイントです。また、名刺などの小さなものから、ビルボードのような大きなものまで、さまざまな媒体において使いやすく、何十年と使用しても耐えられる普遍性があり、人々の記憶に残りやすいインパクトをもっていれば理想的です。
しかし、これらの項目すべてを満たさなければならないということではありません。その業 種や業態、ロゴが使用される目的などを考察すると、そのロゴにとって重要なポイントが見えてくるので、それぞれの条件に最適なチェックポイントをクリアできるように心がけましょう。

VIとは
CI(コーポレートアイデンティティ)は、企業理念の策定、新事業領域の構築など、経営戦略のことを指しますが、VI(ビジュアルアイデンティティ)はCIで構築した理念や方針な どを内包しながら、視覚的なデザイン統合を行うことを指します。そのVIのもっとも重要となる要素がロゴであり、企業を象徴するアイテムとして、ロゴを中心に、名刺、封筒、サイン、商品、サービスなどのデザインをコントロールし、システム的に機能させます。
VIは、ロゴの展開バリエーションやカラーなどを統一する「ベーシックデザインシステム」と、封筒や名刺などのステーショナリーやサインなどの要素を統一する「アプリケーションデザインシステム」とで構成されます。ロゴデザインの際には、これらの使い方を規定したガイドラインを作成するのもデザイナーの仕事です。

ロゴデザインの現場 事例で学ぶデザイン技法としてのブランディング
佐藤 浩二 (著), 田中 雄一郎 (著), 小野 圭介 (著)
エムディエヌコーポレーション(MdN) (2016/5/31)、出典:出版社HP
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