【最新】レイアウトデザインを学ぶおすすめ本 – 基本、入門で独学でも勉強できる!

レイアウトデザインを学ぼう
レイアウトを学ぶことで、デザインされたものは更に意味を与えられ、視覚的にももっと魅力的に見せることができます。レイアウトデザインは感覚的なところでやれそうですが、基本的なルールを意識して行うと更に磨きをかけられます。ぜひ今回のセレクトでレイアウトデザインの基本を学びましょう。
レイアウト・デザインの教科書
基礎が学べる
パッケージ、ポスター、CDジャケット、WEBサイトまで、幅広い事例をもとにレイアウトデザインを学ぶことができます。幅広い上に、ひとつひとつが丁寧に説明されており、この一冊で質の高い学びを得ることができます。デザインを勉強されている方、デザインのお仕事をされている方にかなりおすすめできる一冊です。
INTRODUCTION
「レイアウト」とはデザインの中で配置のことを指します。「レイアウトを作る」とはデザインを見る人に内容を伝えるため、どこに何を置くのか考えながら配置していく作業です。レイアウトはデザインの中でもとても重要な役割を担っています。この本では主に「レイアウト」の内容について解説し、大きく分けると2つのことを学べるようにしています。
1つ目はレイアウトの基本ルールをたくさん学べることです。レイアウトの基本ルールはデザインを美しく見せる方法です。詳しくはChapter2で学べます。また、この本で紹介するレイアウトの基本ルールはグラフィックデザインの長い歴史の中で、先人達が試行錯誤しながら作り上げてきたものです。普遍的な知識であり、流行りに応じて変化することはありません。ここで学んだことは、皆さんのずっと使える武器になると言えるでしょう。
2つ目はレイアウトのトレンドです。デザインには時代に応じて流行りがあります。トレンドを知りどんなデザインが現代の見る人に受け入れられるのか知ることも大切です。この本では世界中の優れたデザイン事例を紹介しています。優れたデザインを知ることで「センス」を磨くことができます。センスは限られた才能ではなく、デザインを見て蓄積されていくものです。センスを磨けば誰でも「良いデザイン」と「悪いデザイン」の見分けができるようになります。
普遍的な「基本ルール」と時代によって変わる「トレンド」は一見真逆のようですが、実は根元の部分で終がっています。この本ではたくさんの優れたデザイン事例を分析しながら、レイアウトの基本ルールのどの方法が実際の事例で使われているのかを解説しています。基本とトレンドの繋がりが理解できるでしょう。
最後にこの本を読んで基本ルールやトレンドについて学ぶことができたら、Chapter4や本書に掲載された事例を参考にしつつ、実際にデザインを作ってみましょう。デザインにおいて知識はとても大事なものですが「知っているだけ」では良いデザインは作れません。自分で手を動かし試行錯誤しながら実践することで、初めて自分のものになっていきます。考えて手を動かし、学んだ知と技術を融合させれば、どんな人でも確実に優れたデザインができるようになります。この本を活用して日々のデザイン制作に役立ててください。
著者を代表して
米倉明男
CONTENTS
Chapter1 レイアウトで何が変わるのか
1-01良いレイアウトといレイアウト
COLUMN ロゴにはレイアウトの基本が詰まっている
1-02レイアウトによるわかりやすさ
COLUMN わかりづらいレイアウトができてしまう理由
1-03誰に何を伝えるか
1-04レイアウトが変われば伝わり方が変わる
COLUMN 優れたデザイナーはデザインのコレクター
Chapter2 レイアウトの基本ルール
2-01整列
2-02近接
2-03反復
2-04対比
COLUMN 文字のカーニングを使った調整
2-05優先順位
2-06目線誘導
2-07余白
2-08分割
COLUMN Webやスマートフォンでの分割
2-09黄金比・白銀比
2-10グリッドシステム
2-11グリッドシステムの作り方
2-12 2カラムグリッドのラフスケッチとサンプル例
2-13 3カラムグリッドのラフスケッチとサンプル例
2-14 4カラムグリッドのラフスケッチとサンプル例
2-15シンメトリーとアシンメトリー
2-16中軸
COLUMN 成り行きを活かす
2-17放射・円形
2-18ランダム
2-19モジュール
COLUMN ルールを知る
2-20判型、版面、マージン
2-21ページネーション
COLUMN 読者が作るページネーション
2-22ユニバーサルデザイン
COLUMN UDフォント
COLUNN デザインの収集方法
Chapter3 レイアウトの応用テクニック
3-01三角形の構図
3-02モチーフを活用する
COLUMN 似た雰囲気のデザインが生み出される理由
3-03色や要素による反復
3-04ピクトグラムを使ってわかりやすく伝える
3-05基本色と多色の使い分け
3-06インフォグラフィックを使ってわかりやすく伝える
3-07グラフ・図表を使ってわかりやすく伝える
3-08罫線を使い区切りを付ける
3-09曲線を使い柔らかさを出す
3-10吹き出しで誘導する
3-11数字を使い導線をつける
3-12立体感のあるオブジェクトを使う
3-13塗りを使い情報を区分けする
3-14パターン模様を使う
3-15文字の組組を組み合わせる
COLUMN レイアウトはデザインの重要な要素の1つ
3-16方向性を作り視線を誘導する
3-17リズムを作り軽やかにする
3-18何学を取り入れて美しくする
3-19文字のコントラストではっきりさせる
3-20のコントラストを付ける
3-21アクセントを取り入れる
COLUMN 見るだけではないUXデザイン
3-22タイポグラフィで印象付ける
3-23写真とキャッチコピーを組み合わせる
3-24写真の効果とち落としの使い分け
COLUMN 見切れている分割
3-26余白を多く使う
3-27自由に配置する
COLUMN デザインの歴史を知る
Chapter4 レイアウトの作り方
4-01実際にデザインを作る
4-02ターゲットを決める
4-03コンセプトを決める
COLUMN 5W1Hで注意すること
4-04要素を洗い出す
4-05レイアウトのパターンを出す
4-06書体のパターン出し
4-07配色のパターン出し
4-08装飾のパターン出し
4-10最後の微調整
4-11完成
INDEX
CREDIT
増補改訂版 レイアウト基本の「き」
レイアウトの基礎が身に付く
レイアウトの基本、デザインの基礎がぎっしり詰まった一冊です。この一冊でレイアウトデザインの基本を一通り学ぶことができます。説明や事例がとても丁寧に書かれていて、初心者でも詰まることなく楽しく読み進めることができます。読み終えた頃にはしっかりと基礎が身につき、よりデザインが好きになっているでしょう。
はじめに
この本は、『レイアウト、基本の「き」』というタイトルどおり、レイアウトの基本について書かれた本です。DTPが普及するようになって20年以上経ち、かつてはプロフェッショナルのみの領域にあったデザインやレイアウトも、かなり多くの人が実践するようになりました。この流れはこれからもどんどん進んでいくでしょう。専門的な教育を受けることなく「気がついたらデザインやレイアウトらしきことをしていた」という人も増えていくに違いありません。そうなると、実践の途上で「これっていいのかな?」と途方にくれることも多くなるはずです。
そんな時に頼れる本がつくれないかなと考えました。
レイアウトというのはつまるところ配置のことですが、では配置の基本とは何でしょう?
(「部屋のレイアウト」というように空間的な配置を指す場合もありますが、ここでは、紙上であったりモニターであったりの、平面の情報を対象とします)
たとえば、今あなたが読んでいるこの紙面。快適に読めているでしょうか。そうだとすると(あるいはそうでないとすると)何がそうさせているのでしょう?
ひとことで「よいレイアウト」「美しいレイアウト」といっても、長期的に支持されてきた部分も、その時代ならではの感覚にフィットしている部分も混在しているのが普通です。まずはそこを見分ける眼力を養わなければ、目的に合わせて自在にレイアウトすることなどできないのではないでしょうか。
レイアウトの本はたくさん出ていますが、そうした「基本」について触れられたものは意外になく、いきなりノウハウに入っていくようなものがほとんどです。つまるところコンピュータのアプリケーションをどう上手に使いこなすかに直結した内容になっています。もちろんそれはそれで需要があってのことなのでいいのですが、この本の狙いはそこにはありません。アプリケーションのバージョンなどとは関係なく、長くレイアウトやデザインとつきあっていくことを念頭に構成しています。
増補改訂版では色を決めるための手がかりになる項目を加えました。経験を積んだデザイナーは無意識に選んでいることの多い色ですが、制作物のイメージを左右する要素なので、あらためて意識的になってみることが必要と考えました。他の改訂部分も「意識的になってみる」という、レイアウトの基本を押さえる上で必要な点を検証し直しています。
本書は、2012年6月に刊行した 「レイアウト、基本の「き」」の内容を見直し、あらたな項目を入れて再編集した、増補改訂版です。レイアウトの基本的な考え方やそれを説明する作例などは「レイアウト、基本の「き」』と同じ内容です。
目次
はじめに
CHAPTER 0 レイアウトを「見」てみる
CHAPTER 1 全体構成を考える
1 目の流れ
2 優先順位
3 面を分割する
4 ラフを切る
5 ラフから実制作へ
6 ガイドラインを使って考える
7 ページネーションの考え方
8 印刷の制約からくる制限
CHAPTER 2 書体について考える
1 文字を意識しよう
2 本文書体の選び方
3 様々な書体(明朝編)
4 様々な書体(ゴシック編)
5 欧文書体の選び方
6 様々な欧文書体
7 本文書体のサイズ
8 行間と行長について
9 段組みの考え方
10 字間と文字詰め
11 和歌混植
12 約物の処理
13 タイトルの書体とサイズ
14 文字を加工する
15 リードと見出しのルール
16 文字組の流れ
17 ノンブルと柱
CHAPTER 3 写真やイラスト
1 写真やイラストを配置する
2 複数写真の意味
3 複数写真の扱い方
4 写真のトリミングと切り抜き
5 写真と文字
6 写真の補正と加工
7 データ解像度ほか
CHAPTER 4 チャート、地図、表、グラフ
1 わかりやすい図版とは
2 地図をつくる
3 表をつくる
4 グラフをつくる
CHAPTER 5 色の選び方、配色
1 色の種類
2 印刷の色について
3 色のイメージ
4 単色を決める
5 単色でイメージを広げる [赤]
6 単色でイメージを広げる [青]
7 単色でイメージを広げる [黄]
8 単色でイメージを広げる [緑]
9 単色でイメージを広げる [紫]
10 単色でイメージを広げる[黒]
11 色の組み合わせ
12 地色と文字色
13 写真やイラストと文字色の関係
14 複数の色を使いこなす
おわりに
CHAPTER 0 レイアウトを「見」てみる
さて、では突然ですが、右の●を見てみてください。
囲みの中の真ん中に置かれていますね。
でも本当にそうでしょうか。
もう一度よく見てください。
これじつは真ん中には置かれていないのです。
では、どう置かれているのでしょう。
さらによく見て、答えを探してみてください。
本当の真ん中は次の頁です。
2つを比較してみれば、今、あなたが見ている●が、
どう真ん中ではないかがわかります。
では、どうぞ頁をめくってみてください。
どうでしょう? こちらは少し下がって見えませんか?
数値的に真ん中に置くと、なぜだか下がって見えるのです。
ですから、「真ん中に見せたい」とき、トレーニングを積んだデザイナーなら、
少しだけ上に置きます。
「レイアウトがうまい」ということの大半は、
こうしたことが自然にさっとできるようになっていることを言うのだと考えて、
まず間違いありません。
この本は、何らかの事情でデザインやレイアウトをすることになった、
すべての人を対象にしています。
ですから、デザインの経験は一切問いません。
そういう人が、読んだ後に、自分自身で
「レイアウトがうまく」できるようになったと実感できるようにしました。
一方、あなたがもし経験を十分に積んだプロのデザイナーだったとしても、
読む前と読んだ後では、変化があるのではないかと思います。
この本を書くにあたって、作者自身が、書く前と書いた後で、変化が起きるようなものを心がけたからです。
デザインやレイアウトは、なんら特別なものではなく、しゃべったり書いたりすることの延長くらいになっていくと考えます。それはとてもワクワクすることですし、そうやって広がっていった裾野から、今までにないデザインやレイアウトを発想する人も出て来ることを確信しています。しゃべったり書いたりすることが日常的に豊かにあってはじめて、 話芸や文芸が開花してきたように。
デザインやレイアウトは時代に合わせながら生きているものなので、標本のような「素晴らしいお手本」をぼんやりと眺めているだけでは、次に繋がりません。どうしても「意識して見る」ことが必要になります。それがすべてのスタートなのです。「●が真ん中に見えていないな」と気づくこと。「意識して見るようにしなければ「その瞬間」は絶対にやってきません。逆に言えば、意識さえすれば、誰でも気づくことなのです。気づきさえすれば、そこに手を加えることができるようになります。真ん中に見せたいのに下がって見える。ではちょっとだけ上に。まだ真ん中に見えない。ではさらに上に。上がり過ぎた、では戻そう、というように。
レイアウトは「意識して見る」ことから始まっています。
読みやすいレイアウトとは?
・ださい。どうでしょう。問題な
る時、そんなことはいちいち気にし
う。問題なく読め
ではさっそくですが、右頁の文章を読んでみてください。
どうでしょう。問題なく読めましたか?
普段、読書をしている時、そんなことはいちいち気にしていないかもしれま。
しかしそれは「何もなされていない」からではありません。
読書に集中してもらえるよう、誰かがわざわざ、気にならないようにしているからです。
ここにはいくつかの要素があります。ざっとあげると…
文字(書体・大きさ・ウエイト・色)
縦組み/横組み
字間と行間
1行の長さ(1行の文字数)
1頁の行数
地の色
天地左右のアキ空間
こうした事柄が吟味されています。デザイナーはよく「自分がデザインした」というようなことを言いますが、その要素自体は、過去から受け継がれてきた慣習やルールに基づきながら吟味された結果としてあります。そのバトンを受け、また、渡す行為の中にこそ、デザインやレイアウトは存在していると考えるべきでしょう。
では、右頁のレイアウトには、どのような配慮があるのでしょうか。
ここだけをじっと見ていてもなかなかわからないと思います。
ではまた頁をめくってみてください。
読みにくいレイアウトと比べて学ぶこと
どうでしょう。「こういうの好きだな」という人も、もしかしたらいるかもしれません。「何ていうか、荒くれた感じでいいじゃない」と。
しかしこれが何十頁何百頁にもわたることを考えた場合、この選択肢には問題があると言わざるをえません。
最近では、デザインのヘタうまとでもいうべきものを目にすることがとても増えました。
型通りのデザインが溢れ過ぎたために必然的に求められるようになったと考えるべきですが、ヘタうまなデザインばかりになってしまうと「そもそも型ってどういうもののこと?」という部分がスッポリ抜け落ちてしまいます。
ではここであらためてレイアウトに必要な「型」の基本要素について考えてみましょう。
文字(書体・大きさ・ウエイト・色)
前頁と右頁を見比べてみてください。まず文字の形からしてかなり異なります。
大きさもウエイト(太さ)もかなり異なっています。文字の形がクッキリとして均質であり
大きくて太いから読みやすい…というわけではないことがよくわかると思います。
色は同じですが、それでも印象はまったく違います。
縦組み/横組み
どちらも縦組みですが右頁は一見よくわかりません。
字間と行間
縦組みか横組みかわかりにくいのは字間と行間の関係によります。とくに「行間が狭過ぎ る」ことはレイアウトにとって致命的です。
1行の長さ(1行の文字数)
「1行が長過ぎると読みにくい」と言われますが、行間がたっぷりあって改行を目で追いやすくなってさえいれば1行がそこそこ長くてもそれほどのストレスは感じないようです。
天地左右のアキ空間
あまりギリギリまで文字があると読みにくい傾向があるようです。経済効率的に「スペースを有効に使っている」としても、レイアウト的に正しいかどうかは別問題です。アキ空間もデザインやレイアウトの対象であると考えるようにしてください。
最近よく見る約物の使い方
新聞や雑誌や書籍等、これまで世に出ていた媒体に記されていた文字や文章には、必ずプロの校正校閲が入っていました。
しかし、インターネットやスマートフォン、フライヤー等の普及により、一般の人たちが作った文字や文章を見る機会が莫大に増えつつあります。一般の人たちがこんなに多くの文字や文章を扱うということは、じつは前例がないことなのです。それを念頭に置いておいてください。
ここで扱う文字や文章とは、あくまで印刷物となって世に出ていくものを指します。
SNS上のコミュニケーションに使われる文章については、ご自由になさってください。
しかし、印刷物になる場合は、あるルールに則った方がいいと思われます。
今回は違和感を覚える約物の例を出してみました。
最近よく見られる約物例
句点「.」読点「、」や中黒「・」の記号は、ひとつで使うことを前提に作られた文字で、連続しての使用は想定されていません。沈黙を表す時に三点リーダー「・・・・・・」を使いますが、この部分に「、」や「..」「・・・」を使うのは、文字を使う目的が異なります。
点が3つなので似てはいますが、そもそも違う意味のものを使っているので、解釈が拡散してしまい、間違った情報を伝えることになりかねません。三点リーダーの部分に句読点や中黒を使うと、明らかに文字間が開いて、読みづらく、意図が伝わりづらいものになってしまいます。
それは、文中や文末に「O」や「☆」等の記号を使うのも同じです。SNSのように、ある共通認識のある仲間同士でのコミュニケーションであれば問題ありませんが、不特定多数 の相手に対しメッセージを投げかける時には、約物の特性をきちんと理解使うように心がけましょう。
わかりやすく伝えるとは?
続いて、もう少し複雑なレイアウトにチャレンジしてみましょう。試しにひとつ、本書のためのチラシを作成してみました。どうでしょう?それなりに「わかりやすい」ものにはなっていると思うのですが。
「デザインがいいかわるいか」は往々にして意見が分かれるものですが、ここでは「レイアウトがわかりやすいか、わかりにくいか」だけを問題にします。
前ページで見た例は要素がとてもシンプルでしたが、それでも検討すべき事柄はけっこ
うありました。そうすると右のような例ではずいぶんといろいろなことを考えなければならなくなってしまいそうですね。
しかし、実はそうでもないのです。
基本的には前ページまでに見てきたことの応用に過ぎません。
大きな違いは、色が加わっていることと、図版が入っていることでしょう。
しかし図版といっても置いてあるだけです。「描け」といわれているわけではありません。どう置けばわかりやすく伝わるかを考えればいいだけなのです。
文字(書体・大きさ・ウエイト・色)、縦組み/横組み、字間と行間、1行の長さ(1行の文字数)、1頁の行数、地の色、天地左右のアキ空間といったところを、単独にではなく複数の要素同士の関わり方も含めて考えてみようということに過ぎません。
そして、最初に書いたように、それは「意識して見る」ことから始まります。ただ腕を組んで、頭で考え、本を読んだりしていても、どうにもなりません。
右頁のレイアウトをあらためて、しげしげと見てみてください。覚えてしまうくらいに。
書体は? 大きさは? ウエイトは? 字間は? 行間は?
天地左右や要素の間のアキ空間は?色は?
わかりにくいものとは?
「意識的に見る」ことを経験した上で、右頁のレイアウトをみてどうですか?
あちこち直したくはならないでしょうか。
先に書いたデザインのヘタうま派の人なら「こっちのほうがぜんぜんいいよ」と言うかもしれません。だとしても「これこそが唯一絶対でこれしか素晴らしいレイアウトはない」 などということはないでしょう。
「どこをどうしたら、もっとわかりやすくなったり魅力的になったりするんだろう」
と考えてみること。何よりもそれが大切でしょう。
レイアウトとは、丸ごとで、あれか、これかというものではありません。個々の要素を見
なければなりません。
一番大きいので一応ここに目がいく。しかしなんとなくしまらない感じ。
(字間や行間のことを考えていない。「適当に入力したらこう出てきた」というところ)
「読んでもらいたい」という気持ちがまったくないもののように思える。
(改行が適当過ぎるし、上の2行同様に字間や行間も不適切。書体も出たままな感じ)
字間と行間の差がないまま長く続いて読みにくい。優先順位もわからない。
(1行読んで次の行に目をやる際に、どの行かわからなくなる。メリハリもまったくなし)
せっかくの星の数をつけているのになんだかわからない。
(「本書の星の数は?」は他と差別化すべき情報)
小さくていいものもすべて同じ大きさ。
(調整の意思ゼロ)
手に取る気持ちにさせない販促チラシはやはり問題です。
「他のやり方」とは?
さて、では他にどういうレイアウトの仕方が考えられるでしょう。
とにかく言えることは、あまり早々に「これしかない!」と思わない方がいい、ということです。ちょっと視点を変えてみれば、いくらでも「他のやり方」は見つかるはず。
右ページを見てください。同じ内容のチラシですが、21ペードのものとはまたずいぶんと趣が異なります。
どちらがいいかは一概にはいえません。
配ろうとしている場所はどういう場所で、そこで手渡そうとしている人はどういう人なのか。そういうことだけでも判断はずいぶんと変わるはずです。
右ページのレイアウト、21ページのそれと比べてどうでしょう?
こちらの方が空間がたっぷりとられています。
ということは全体的に文字は小さくなっているはず。それでもこのほうがいいのではない か?という判断があるからこそ制作されているわけです。
他に大きく異なっているのはメインの書体です。
書体の持つ雰囲気によって感じ取られるものも変わります。
色の考え方もずいぶんと違っています。
商品である本自体は同じ色なのに。
様々な判断の分かれ目はどこにあって、どういう選択をすればいいのか。
それをこれから具体的に学んでいこうと思います。
最初から通しで読んでもらってもかまいませんし、気になるところを拾い読みしてもらってもかまいません。デザインの現場からの生の報告です。
レイアウトデザイン見本帳 レイアウトの意味と効果が学べるガイドブック
目で見て学べる
有名な事例がイメージテーマ毎に多数紹介されており、目で見て体感的にレイアウトのイメージができます。デザインの勉強をしている方にとっては、レイアウトの参考書として最適の一冊です。またデザインのお仕事をされている方にとっても、デザインに迷った際、豊富な事例やアイデアがとても参考になります。
INDEX
はじめに
著者紹介・本書の使い方
Chap.01 レイアウトの意義
01レイアウトをする前に
02文字の役割
03視線を導くコツ(1)基本的なテクニック
04視線を導くコツ(2)写真と配色
COLUMN 01デザイナーとして覚えておきたい12のこと①
Chap.02 レイアウトの基本
01レイアウトには型がある
02ページネーションの考え方
03書体の種類
04ウエイトの種類
05文字の構造
06文字組みの基本
07組み方向と段組み
08写真の取り扱い
09配色について
10色の面積構成を考える
COLUMN 02デザイナーとして覚えておきたい12のこと②
Chap.03 レイアウトの実践
基本となるレイアウトテクニック
01元気なレイアウト
02明快なレイアウト
03さらりとしたレイアウト
04上品なレイアウト
05にぎやかなレイアウト
06不安定なレイアウト
07自由なレイアウト
08ダイナミックなレイアウト
09力強いレイアウト
10素朴なレイアウト
11シンメトリックなレイアウト
12落ち着いたレイアウト
13理されたレイアウト
14安心するレイアウト
15ポップなレイアウト
16広々としたレイアウト
17メリハリのあるレイアウト
18柔らかいレイアウト
19インパクトのあるレイアウト
20勢いのあるレイアウト
21気ままなレイアウト
文字にするレイアウトテクニック
22まとまりのあるレイアウト
23なめらかなレイアウト
24ゆったりとしたレイアウト
25充実感のあるレイアウト
26一体感のあるレイアウト
27安定感のあるレイアウト
28生き生きとしたレイアウト
29軽快なレイアウト
30抑揚のあるレイアウト
31スタイリッシュなレイアウト
写真に関するレイアウトテクニック
32真面目なレイアウト
33パワフルなレイアウト
34気楽なレイアウト
35迫力のあるレイアウト
36堂々としたレイアウト
37大胆なレイアウト
38活発なレイアウト
39連帯感のあるレイアウト
40物語を感じさせるレイアウト
41きっちりとしたレイアウト
配色に関するレイアウトテクニック
42ハツラツとした配色とレイアウト
43目立つ配色とレイアウト
44楽しそうな配色とレイアウト
45すっきりとした配色とレイアウト
46統一感のある配色とレイアウト
47かわいい配色とレイアウト
48クールな配色とレイアウト
49カラフルな配色とレイアウト
50高級感のある配色とレイアウト
51奥行きを感じる配色とレイアウト
CREDIT INDEX
はじめに
「レイアウト」と聞いて、みなさんはどんなイメージを抱くでしょうか。部屋の模様替え、資料や紙面のレイアウトグラフィックの構成、ウェブの画面設計…….いろいろな観点があると思います。本書はそんな「レイアウト」について、基本的なことを丁寧に、繰り返し、さまざまな手法で語ることを意識しています。
タイトルは「レイアウトデザイン見本帳」。まさにパラパラとめくり、それぞれのページに記された「レイアウトのひとつの方法」を眺めることで、みなさんの中にあるデザインの引き出しを少しずつ増やしていくことができたら、という思いで編集されています。
しかし、本書に掲載されているひとつひとつの手法は、あくまで一例にすぎません。あるページの手法が、まったく逆に使われるケースもあるでしょう。デザインに絶対の正解・方程式はないのです。では、私たちの毎日のデザイン作業において、もっともよいデザインをするためにはどうしたらよいのでしょうか。
答えはありませんが、「できるだけたくさんのアプローチを知っている」ことが大切なのではないかな、と私は考えています。つまり、視野を広げ、ものの見方をたくさん持つということです。要素を大きな視点で見ることや、一転、細かな部分に深く着目していくこと。また違った観点で捉えなおしてみること。その振れ幅が大きければ大きいほど、その中から選び出すひとつのデザインは、よりよい「最適解のデザイン」に近づくことができるのではないでしょうか。
本書は「レイアウト」に特化した書籍ですが、レイアウトはあくまでデザインという行為の一部分にすぎません。いまデザインはもっと幅広く、たくさんの考え方を含んでいます。広く捉えると考えることもデザインですし、色をつけることも、企画を立てることもデザインです。しかし、その中で「レイアウト」はある意味特別な作業かもしれません。
ふつうのデザインはほとんどの場合、何らかの情報を伝えるために行われます。その情報をどのようにレイアウトするかによって、伝わりやすさから、もしかするとメッセージの内容まで、ガラッと変わってしまうくらいの可能性を秘めているプロセス、それがレイアウトです。そう、あなたのレイアウト次第で、その影響が大きく変わってしまうのです。私は、そんなレイアウトという工程が、デザイン作業の中でもっともエキサイティングだと考えています。
無数の正解の中からもっともよいものを「自分で決める」責任と自由度が、レイアウトを楽しくエキサイティングな作業にさせるのではないでしょうか。デザイナーが変われば、その正解もまた異なってくるでしょう。そのデザインがなぜよいのか説明する場面も出てくると思います。そこには主体性が必要です。デザインには「個」が必要です。
デザインもデザイナーも、透明にはなれないと私は考えています。社会を構成するフィルターのひとつとして、情報を咀嚼し、再構成してアウトプットする。そこにあなたがいる意味が出てきます。レイアウトをすることで、あなたという存在が社会に影響を及ぼします。クライアントのことをまじめに考えたり、扱う問題や商品について知った度合いが、また、自分だけのデザインの引き出しから選び出されたひとつのアプローチが、レイアウトという行為を通してそのまま社会に影響を与えるのです。
レイアウトは、あなたを必要としています。社会があなたを必要としています。レイアウトを行う人の及ぼすよい影響が、世の中にとって必要なのです。情報も、何らかの問題も、うまく伝わらなければ存在していないことと同じです。ぜひ、そんなレイアウトの担い手にとって少しでも本書がお力になれたら幸いです。
著者代表:関口裕
レイアウトとは
レイアウトとは、読み手の視線の動きを、設計すること。
レイアウトは、ただ単に文章や写真を配置すればいい、というものではありません。その制作物を、見る人・使う人がどんなふうに読み取るのか。その「視線の動き」を設計することが、レイアウトの本質です。いわば、読み手と制作物との間の「体験」をかたちづくることだと言えるでしょう。そしてその体験は、あくまでも伝えたいメッセージに沿ったものでなければなりません。
よく原稿を理解し、その制作物が伝えるべき内容を適切に、あわよくばより効果的に、伝達すること。そのための作業がレイアウトなのです。タイトルは、ひとつ目の見出しは、本文は、そして図解は、キャプションは・・・・・。意図したとおりに読み解くことができる、効果的な体験をもたらすレイアウトを習得するためにはどうしたらよいのでしょうか。1章では、作業に挑む前の考え方を。2章では具体的な知識を。3章では、たくさんの事例をお見せします。気の向くまま、好きなページから読み進めてみてください。
著者紹介(順不同)
関口裕(Chap.01担当)
せきぐち・ゆたか
デザイン会社|Concent,Inc.所属、アートディレクター・デザイナー。
雑誌を中心に書籍や広報誌などのレイアウトデザインを経た後、企業サイトやブランドサイトなどのデザインに従事。幅広く領域横断したデザインに携わる。
長井美樹(Chap.02担当)
ながい・みき|グラフィックデザイナー、テクニカルライター。
エディトリアルデザインを中心に活動。傍ら、専門学校やDTPスクールで講師として色彩学、基礎・実践デザインなどを教える。
鈴木貴子(Chap.03担当)
すずきたかこ|フリーのグラフィックデザイナー。
グラフィックデザインのほかに、キャラクターデザイン・イラスト作成・Illustratorの執筆などを行っている。日本酒好きが高じて日本酒のラベルデザインなどの仕事も引き受けている。
内藤タカヒコ(Chap.02担当)
ないとう・たかひこ|フリーランスのデザイナー、ライター。
最近の共著に『人物写真補正の教科書Photoshopレタッチ・プロの仕事』『プロとして恥ずかしくない新・デザインの大原則』(エムディエヌコーポレーション)がある。
佐々木剛士(Chap.03担当)
ささき・たけし|神奈川県出身。
日本人の父と日本人の母の間に生まれ育つ。オープンキャンパスの受講なども含め、これまで海外で学んだ経験は一切なし。約3年間にわたるサラリーマンとしての生活を経て、現在はフリーランスで活動。
市川水緒(Chap.03担当)
いちかわ・みなお|編集プロダクション勤務を経て、現在はライター・編集者として主にデザイン書籍などの制作に携わる。共著に『基礎からはじめるレイアウトの学校』(エムディエヌコーポレーション)などがある。
本書の使い方
本書は、雑誌や書籍、広告、Webなどの媒体のレイアウトデザインについての技法や理論を解説、学習する実用書です。第1章では「レイアウトの意義」について、第2章では文字、写真、配置、配色といった「レイアウトの基本」について、また第3章では豊富な実例を用いて「レイアウトの実践」を多数紹介します。
・本文と図版を使ってレイアウトをわかりやすく解説します。
・本文中の重要なキーワードについて、「KEYWORD」として抜き出して解説しています。
・Chap.3「レイアウトの実践」は「基本」「文字組み」「写真」「配色」に分けて解説しています。
[デザイン技法図鑑]ひと目でわかるレイアウトの基本。
レイアウトデザインの基本を押さえる
かなり見やすく、読みやすくまとめられているので、初心者でもスルスル頭に入ってきます。レイアウトの基礎的な知識はもちろん、デザインする際のヒントとなるものがたくさん詰まっています。レイアウトデザインに興味を持ち始めたばかりの人でも、見ているだけで発見や驚きがあり、とっても面白いです。
はじめに
レイアウトとは、”デザインプランに沿って要素を配置すること”です。デザインとかプランなどと聞くと、なんだか難しそうですね?でも実は、デザインプランは日常生活の中に溢れているんです。
例えば、お弁当をつくるとしましょう。そのお弁当はいつどこで誰と食べるのでしょう?行楽や運動会のお弁当だったら、いつもより豪華なお弁当をつくろうと思いますよね。おにぎりやおかず、フルーツなどの素材を用意して、それを一番美味しく見えるように弁当箱に配置するはずです。味の濃いおかずとあっさりしたものは分けて入れるなど置き方も工夫するでしょう。
レイアウトはまさにお弁当づくりと同じなのです。目的に沿った要素を最善の状態になるように配置すること、これがレイアウトの本質です。本書では、「レイアウトにおける基本の型や考え方」から、そこに収めたり演出する要素である「文字」「写真」「図版」「配色」について初心者の方でも簡単に導入できるよう“ひと目見るだけでわかる”解説になっています。何をどのようにどこに置くのかは、本書を見るだけで理解できるでしょう。
ただし、レイアウトは法則ばかりで成り立ってはいません。お弁当をつくるときは食べる人のことを思い浮かべながら、思いやりをもって楽しくつくることで、美味しく食べてもらえますよね。レイアウトも、見る人のことを意識し、楽しんで行えばきっと良いものができるはず。本書がその一助になれば幸いです。
大里浩二
CONTENTS
はじめに
デザインって何?
本書の使い方
CHAPTER1:レイアウト
1集中
2拡散
3分割
4散乱
5整列
6均等
7対比
8反復
9余白
10曲線
11白黒
12階調
13背景
column:絶対に役立つ印刷・DTPの基本1
CHAPTER2:文字
1太めのフォント
2細めのフォント
3和風のフォント
4丸みのあるフォント
5かたまりで組む
6かたちに沿って組む
7読みやすく組む
8文字の強調
9文字の緩急
column:絶対に役立つ印刷・DTPの基本2
CHAPTER3:写真
1写真が主役
2正方形の写真
3写真のかたち(切り抜き)
4メインとサブの関係
5被写体の視線
6クローズアップ
7ロングショット
8写真の透過
9写真とフレーム
column:絶対に役立つ印刷・DTPの基本3
CHAPTER4:図版
1イラストの役割
2イラストでマイルドに
3イラストでわかりやすく
4インフォグラフィックス
5チャートで説明
6伝わるグラフ
7表のデザイン
column:絶対に役立つ印刷・DTPの基本4
CHAPTER5:配色
1同系色・類似色
2反対色・補色
3単色
4多色
5パステル
6ビビット
デザインって何?
・デザインとは 最適、最良を求めること。
よりよい形とは何か、よりよい伝え方とは何か。受け取る人にとって一番よい状態を生み出すことがデザインです。数学の問題のように、これこそが正解というものはないけれど、すこしでも正解に近づくために、最適、最良を求める行為なのです。
居心地の良い空間、わかりやすい誌面、使いやすい道具一。そこには良いものをつくろうとした誰かの行為があります。その行為がデザイン、それを行った人がデザイナーです。デザインは誰かのために行うもの。だから、その誰か(受け手)の気持ちに寄り添うことがデザインのスタートです。
・レイアウトの材料[文字] ことばを、たたずまいで演出。
文字にある一定のデザインをまとわせて一揃いにしたものをフォントといいます。フォントにはさまざまなものがあり、それらをどのように組み合わせるかで言葉の表情をつくることが可能です。また、フォントと文字の組み方のたたずまい次第で印象が変化します。
例えば、明朝体といっても何種類ものフォントがあります。ゴシック体や楷書体などでも同様です。なぜ同一書体なのにいくつものフォントがあるのかというと、それはイメージを表現するためにニュアンスが異なる書体が必要だからです。細いもの太いもの、小さいもの、大きいもの。伝統的なもの、近代的なものなど表現するものによって使いわけます。
・レイアウトの材料[写真] 時にリアル、時にドラマチックに。
商品や人物、風景や素材など、写真はあらゆるものを表現します。また、メインビジュアルとして使うものやサブ的なもの、バックグラウンドなど使いどころもさまざまです。あらゆる表現ができるのが写真の最大の利点です。スタジオで細かくライティングしたものも、自然の一部を切り取ったものも写真です。
写真と、イラストやCGとの違いはそこに確かに存在したもの(こと)が写真だけということです。どんなにリアルに仕上げたイラストやCGでも“存在したものではないこと”が見る人に伝わってしまうと共感は生まれません。見る人に確かさを伝えられ、大きな共感や感動を呼ぶことができるのは写真だけが持つ力と言えます。
・レイアウトの材料[図版] 正しく、すばやく伝える。
複雑なため言葉だけでは伝わりづらいことを、図で示すことがレイアウトにおける図版の役割です。物事を正しくすばやく伝えるために、どういった切り口でどのように見せるかが、図版制作の最大のポイントになります。
地図は地形に沿って忠実に表現されているものもあれば、省略してシンプルに表現されたものもあります。登山に使用するものやカーナビでは前者のようなものが必要ですし、電車の路線図などでは後者のものが必要です。レイアウトにおける図版が目的に応じて表現を使いわける必要があることがわかりますね。
・レイアウトの材料[配色] 機能させ、感情をゆさぶる。
色はレイアウトする上でカテゴリ分けや強調などにも使いますが、最も重要なことは、感情表現の材料として使うことです。色は単色でも感情表現できますが、いくつかの色を組み合わせることで複雑な感情を表現することもできます。
対象物を見るときに、人は色の情報による判断が最も優先されることが多く、配色の良し悪しでレイアウトに対する共感の度合いが大きく異なってくることも少なくありません。色味を整えること、明度や再度を整えるなど、配色にはいくつかの法則があるため、それらを学んでおくだけでも、レイアウトにおける配色力はアップします。
・何を伝える? 一番大切なことを、心をこめて。
最も伝えるべき情報は、商品なのか、サービスなのか、旅行やコンサートのような体験なのか、それともデータなどの事実なのか、小説などのフィクションなのか。伝えるものをしっかり把握して、どのように伝えるかを吟味してレイアウトすることが大切です。
何を伝えるか一見当たり前に思うことですが、カッコ良さや美しさばかりに囚われていると、一番大切な伝えるべきことが見えなくなることがあります。伝えることからブレないで、心をこめて考えれば、最適なスタイルは自然に浮かび上がります。すると、デザインするレイアウトは、必然的にカッコ良く美しいものになっていきます。
・誰に伝える? その人たちを、思いやる心で。
情報は、伝えるべき人に伝えてこそ意味があります。伝えるべきことが伝えたい人に届かなかければ、レイアウトをする意味がなくなります。伝えるべき人たちの個性や好みを知った上で、最適な伝え方を考えましょう。
伝える相手を想定することを専門的に「ターゲティング」といい、そこから浮かび上がる人々を「ターゲット」と呼びます。ターゲットに何を伝えるかで、レイアウトの表現は変わります。例えば、テーマパークの訴求をする際、落ち着いたデザインだと大人は魅力的に感じられますが、子どもには楽しいところだとは伝わりません。
本書の使い方
本書は、“ひと目見るだけでわかる”をコンセプトに、作例や図を多く掲載しています。さまざまなレイアウトテクニックを13項目に分けて解説する章と、レイアウトの要素となる文字・写真・図版・配色について解説する章の全5章で構成しています。解説だけでなく、実際の好例も紹介しているので、プロデザイナーのテクニックも知ることができます。
CHAPTER1:レイアウト
本書では、レイアウトの際に知っておくと便利な手法について解説します。
CHAPTER2~5:文字・写真・図版・配色
本書では、要素の使い方や、要素がレイアウトに与える効果について解説します。
1枚デザインの構図とレイアウト
作例が多数掲載
ポスターやチラシの作例が多く載せられており、アイデアのヒントを得るには最適です。様々な業種、目的に合わせた作例が載せられているため、デザインをする際、いつも近くに置いておきたい一冊です。多種多様で豊富な事例が刺激となり、自身のスキルアップにもつながります。
はじめに
カクハン写真をメインで使う、キリヌキ写真を複数使う。イラストを使う素材を使わず文字で見せる・・・。
本書では、さまざまな制作条件のもとで作られた魅力的な「1枚もののデザイン」を特集しています。特に「構図」にスポットをあてて、素材をどう活かすか、どのようにレイアウトをしたら魅力的に見えるのかをご紹介しています。
日本全国各地から、さまざまな業種の広告をご出品いただきました。商品開発やイベント企画、地域活動などにかける、クライアントの情熱が伝わる魅力的な作品が満載です。
本書制作にあたり、作品提供にご協力を賜りました制作関係者の方々、掲載許諾をいただきましたクライアントの方々にこの場を借りて心より御礼申し上げます。
パイ インターナショナル編集部
目次
はじめに Foreword
目次 Contents
エディトリアルノート Editorial Notes
1. カクハン図版の構図とレイアウト
Placing Cropped Images
2. キリヌキ図版の構図とレイアウト
Placing Clipped Images
3. 情報満載の構図とレイアウト
Organizing Lots of Information
4. 文字・イラストの構図とレイアウト
Text and Illustrations
デザイン制作者リスト
Design Firms
7日間でマスターするレイアウト基礎講座 (DESIGN BEGINNER SERIES)
目的に合ったデザインがわかる!
豊富な事例がBefore/Afterで対比されているので、レイアウトの勉強を始めるにはとてもわかりやすく、もってこいの一冊です。この一冊で基本知識をおさえることができます。内容が面白く、テンポよく読み進めることができるため、タイトル通り7日間で読み終えることができます。忙しい方でも短時間で勉強できておすすめです。
目次
この本の使い方
第1部 様式を選ぶ
第1日目
様式効果とは
様式を誤ると正しく情報が届かない
様式効果とは
イメージは様式によって伝わる
視覚度
視覚度を上げたら親しみやすくなった
視覚度
名刺を視覚化したら印象的に
視覚度
折り込み広告に欠かせない視覚要素
モチーフの訴求度
どの写真が印象に残るか
図版率
文字だけの紙面は参加しにくい
図版率
文字ゼロの紙面は無言の空間
第1日目の復習
視覚度と図版率を理解したか
第2日目
文字のジャンプ率
新聞の文字ジャンプ率を下げたら活気がなくなった
文字のジャンプ率
ミニコミ誌が元気になった
文字のジャンプ率
ジャンプ率を下げたら上品になった
文字のジャンプ率
ふさわしいジャンプ率で共感
文字のジャンプ率
学校案内のジャンプ率は控えめに
写真のジャンプ率
大小差を少なくすると穏やかに
写真のジャンプ率
大小差をつけシャープに
写真のジャンプ率とトリミングの関係
大きな面積にはよりアップを
第2日目の復習
文字と写真のジャンプ率の効果を理解したか
第3日目
グリッド拘束率
グリッドを守ると理性的、男性的に
グリッド拘束率
グリッドをはずすと活気が出る
グリッド拘束率
格調、荘重さのある誌面はグリッドを守る
グリッド拘束率
写真の外型・切り抜きと角版
版面率
名刺の余白を広くすると上品に
版面率
高級化の広告は余白を広く取る
版面率
余白を詰めると情報あふれる誌面に
第3日目の復習
グリッド拘束率と版面率を理解したか
第4日目
構成の3原型
不用意な混合は品位を下げる
構成の3原型
名刺の型は職業を語る
構成の3原型
3つの型を組み合わせた誌面づくり
構成の3原型
雑誌の典型的な3原型
書体のイメージ
名刺の書体が本人の志向を表す
書体のイメージ
太さと大きさがイメージを決める
書体のイメージ
弓道部にふさわしい書体は何か
書体のイメージ
字間・行間・字詰め、とりあえず標準で
書体のイメージ
文字をイラスト化して使う
書体のイメージ
大型文字は小型文字でフォロー
第4日日の復習
構成の3原型と書体のイメージを理解したか
第2部 形を整える
第5日目
造形効果とは
2段階で造形効果を高める
信頼される形
応募したくなる求人広告に
信頼される形
名刺に風格が出てきた
主役を明示する
伝えたいメッセージがはっきりした
主役を明示する
余分な要素を抑えてすっきりした
主役を明示する
主役をはっきりさせると安心感が増す
準主役は離す
離せば両方とも生きる
準主役は離す
離すほど紙面全体が生き生きする
第5日目の復習
主役を明示する、準主役を離すの2つの原則を理解できたか
第6日目
群化(グループ化)
未強化は見る人に混乱を生む
あいまいは不安
見る人に困惑を持たせない
あいまいは不安
文字と写真の高さをそろえる
流れを整理する
小画面の流れはシンプルに
余白は主役の領地
広い余白は主役にふさわしい
四隅をおさえる
額縁効果で誌面が落ち着く
版面線を利用する
版面を守れば苦労せずに安定する
第6日目の復習
群化や余白などの6つの原則を理解できたか
第7日目
リズム
軽快にどこまでも続く
対比
大小・細太の対比で緊張感
アクセント
ワンポイントを決める
比例(プロポーション)
比例とは一対の長さの関係
バランス
整えれば信頼感が増す
融合
一体感を生み出す仕掛け
雑誌リスト
この本の使い方
レイアウトなんか難しくない−7日間でレイアウトの基本を理解しよう
レイアウトは誰でもできる
デザインとかレイアウトという仕事は、特別な訓練を受けた、特に感性の鋭い人しかタッチできない仕事と思われがちだ。しかしこの本を読めば、それは錯覚だった、ということがわかる。ごく基本的なことを理解すれば、実は身近で使いやすい技術であることがわかる。謎に包まれていたレイアウトを、一気に身近な技法にしよう。
レイアウトする能力が内在されている
下の2つの質問に答えてみて欲しい。素直に見比べれば誰でも正解を選べる。ここで正解を選んだ人は、潜在的なレイアウト能力を持っていることが証明された、と考えてよい。 レイアウトはわからない、自信がない、と思っているのは、単に基礎知識がないため、この本を読んで、内に秘められた力を引き出して欲しい。
Q1 下の広告ABのうち、どちらがカジュアルな化粧品の広告か
様式と造形の基本をマスターしよう
この本では第1日目から第4日目までで「様式」がどのように決まるかを解説した。次に第5、6日目は、絶対にマスターしたい造形の原則を図説し、第7日目は、次のステップへのヒントを紹介している。
「様式選び」で、レイアウトの大半が決まる
左ページの2つの化粧品広告を例に、「様式」はどんな要素で決まるのかを考えてみたい。A・Bを様式決定要素で比べると、下表のように正反対になっている。
要素 | 余白の量(版面率) | 写真のタイプ(視覚度) | 性格 |
A | 多い | 低い | →格調高い・高級 |
B | 少ない | 高い | →元気・カジュアル |
当然、元気いっぱいのBがカジュアルな商品にふさわしい表現様式だということがわかる。従って、仮にあなたが化粧品の高級さをアピールしたい場合、B図の様式をとっては、絶対に成功しない。どんなキャッチフレーズにしようと、上品な女優を登場させようと、Bの様式では高級感は表現できない。上品にしたいのならば文字を小さくし、余白を広くとり、迫力のある写真は避けなければならない。
形を整えると信頼度が増す
ふさわしい様式を選んだだけでは、もちろん効果的なレイアウトにはならない。下の名刺の左図のように、形が整理されずにバランスが悪いと、なぜか信頼できない感じがする。かつて当研究所で全国的に書体のイメージ調査をした時に、興味深い結果が出た。一級品であるというイメージはどんな造形要素とも関連性がなく、バランスがとれているか否かという、その一点だけに焦点が集まっていた。つまり文字を太くしても大きくしても一級品のイメージには関係なく、問題はバランスが良いか悪いかだけなのである。信頼を得るためには形を整え、バランスをとることが欠かせない。形を整えることは言い換えれば造形性を高めることである。第2部では形の整え方を8つの原則に分けて分かりやすく解説している。
「レイアウト」とは―意味と範囲
「デザイン」とは広い意味では、「計画してものを造ることのすべて」を指す。この本では一般に「グラフィックデザイン」、「視覚伝達デザイン」などと呼ばれる分野を扱い、これを「レイアウト」と言い換えている。
第1部 様式を選ぶ
ふさわしい様式を選べば、レイアウトは成功
伝えたい内容にふさわしい様式を選べば、これでデザインの大半は決まったようなもの。様式を決定づける主な要因には、下表のような8つの要素がある。これを第1部でマスターしよう。
コモンセンスがあれば、ふさわしい様式を選び出せる
下表の言葉は初めて聞くので難しそうだが、実は簡単。私たちが日常感じ取っている印象を専門的な言葉に替えただけ。一般的な常識で考えていけば、正しい様式が選び出せる。
様式を決定づける8要素
第1日目 | 様式の8要素 | 様式効果とは |
1 視覚度 | ||
2 図版率 | ||
第2日目 | 3 文字のジャンプ率 | |
4 写真のジャンプ率 | ||
第3日目 | 5 グリッド拘束率 | |
6 版面率 | ||
第4日目 | 7 構成の3原型 | |
8 書体のイメージ |
けっきょく、よはく。 余白を活かしたデザインレイアウトの本
余白に着目
豊富な事例をもとに、パターン別の紹介や比較があり、良い点、悪い点がわかりやすく説明されています。また同じ作例でも、目的やターゲットに合わせてデザインを変えたものが複数紹介されており、実際にデザインをする際の参考になります。またフォントや色について触れられている点も嬉しいポイントです。デザインに興味のある方、デザインのお仕事をされている方なら読んでおきたい一冊です。
はじめに
この本の考え方
まず、レイアウトデザインのOKとは?と考えて、たくさんデザインを見て行き着きました。それは情報がより整理され、デザインがより洗練されていること。どうやったらそんなデザインが作れるのか??読みやすく情報が整理され、しゅっとした、洗練された、オシャレなデザイン・・・そこに共通していることは・・・よっ、余白!!!
余白があるから、情報が引き立ち、余白があるから、洗練されて見える!だから情報整理も洗練されたデザインも結局、余白でできるようになる!というわけで、「余白を作ること」を意識すれば、誰でも今より一歩垢抜けた、オシャレなデザインができる!という本書は余白に注目したレイアウトの本です。
この本の登場人物
いまいちさん
ある程度のデザインはできるが、それ以上の洗練されたデザインがなかなかできないのが悩みの新米デザイナー。しゅっと先輩に叱られながらもいつも一生懸命にデザインと向き合う頑張り屋さん。
しゅっと先輩
おしゃれなデザインをさらっと作ることができるベテランデザイナー。口は悪くとっつきにくい雰囲気だが、余白の活かし方やレイアウト、フォント選び、配色など、さまざまな角度から的確なアドバイスをしてくれる頼もしい先輩。
この2人と一緒に余白のレイアウトを勉強していきましょう!
余白とは?
余白とは、「何もない空白の部分」のことです。一般的には「白い部分」を指しますが、レイアウトデザインの場合は「文字や装飾などが入っていない部分」を、余白と捉えることができます。
余白を作って、伝えたいことを目立たせる
ある程度レイアウトを組めるようになり、デザインを始めたばかりの頃は、余白があるとついつい盛りたくなってしまいます。余白を埋めるために文字を大きくしたり、枠の中でぎゅうぎゅうに情報を詰め込んだり。ですが、それでは読みやすく整理され、洗練されたレイアウトにはなりません。
より伝えたいことを、より伝えるために、余白を作ることを意識すると、デザインがぐっと良くなります。文字と文字の間、行と行の間の余白を改善するだけで、読みやすさが大きく改善されます。思い切って余白を設けたレイアウトはすっきりとして、読み手に信頼感や安心感を与えます。
余白=洗練
余白を上手に使ったレイアウトは洗練された印象を与えます。世の中には意図的に余白を排除したデザインもありますが、そういったデザインも基礎を身につけたうえで表現できるもの。本編の作例やコラムではあらゆる角度から余白について触れているので、「ここまでは作れるんだけど…」から、なかなかその一歩先へ抜け出せない悩みを持つ方はぜひ参考にしてみてください。
本書の使い方
フツーのデザインをオシャレなデザインに変える修正ポイントを6ページで解説
「フツーのデザインはできるけど、プロが作ったようなオシャレなデザインができない」「何かが違うのはわかるけど、どこをどう修正すればいいのかわからない」本書ではデザイン初心者に「あるある」な悩みと解決方法を1テーマにつき6ページにまとめて紹介しています。余白の取り方やレイアウト、配色、フォント選びなど、ぜひ参考にしてください。
フォントについて
本書で紹介しているフォントはすべてAdobeTypekitで提供されているものです。Typekitとは高品質なフォントのライブラリであり、AdobeCreativeCloudユーザーが利用できるサービスです。なおTypekitの詳細や技術的なサポートにつきましてはアドビシステムズ株式会社のWebサイトをご参照ください。
アドビシステムズ株式会社https://www.adobe.com/jp/
1ページ目NG作例
いまいちさんが作った「悪くないけどオシャレではない作例」です。
デザイン初心者や不慣れな人にありがちなNGポイントが多く見られます。
2ページ目OK作例
しゅっと先輩にアドバイスを受けて修正したOK作例です。
余白やレイアウト、フォントなど、さまざまな角度からアプローチして「オシャレなデザイン」に仕上げています。
3ページ目問題点の洗い出し
いまいちさんのデザインの問題点をひとつひとつ洗い出しています。
「良かれ」と思ってやったことが逆効果になっている場合もあります。
4ページ目修正方法とその目的
オシャレなデザインに仕上げるために行った修正点をまとめています。
また、どんな目的でそのような修正を行ったかについても解説しています。
5ページ目ほかにもこんなレイアウト
デザインレイアウトのバリエーションを紹介しています。
デザインの現場では複数案を要求されることもよくありますので、たくさんの引き出しを持っておきましょう。
6ページ目アドバイス
フォント選びや配色、その他デザインに関するアドバイスです。
イメージ通りのデザインに仕上げるために知っておきたい知識を紹介しています。
もくじ
はじめに
本書の使い方
Chapter1 CAFEDESIGN
カフェのスペシャルメニューポスター….
パティスリーのフライヤー
雑誌のパン屋さん特集
レストランのフードメニュー
地域イベントの告知ポスター
コラム 余白×カーニング
Chapter2 NATURALDESIGN
インテリアショップのショールームオーブンフライヤー
ヨガスタジオのフライヤー
花屋のイベント出店告知ポスター
ボタニカルショップのショップDM
からだに優しいオーガニックなお菓子
コラム 余白×行送り
Chapter3 BUSINESSDESIGN
会社案内のパンフレット
アンケートをまとめたプレゼン資料
ビジネス名刺横型&縦型
地域広報誌の特集ページ
コラム 余白×配色
Chapter4 SCHOOLDESIGN
キッズ英会話教室のポスター
医療系専門学校の学校案内
オープンキャンパス告知ポスター
コラム 余白×トリミング
Chapter5 JAPANESEDESIGN
和菓子のお土産パッケージ
着物レンタル広告
陶器の展覧会ポスター
コラム 余白×フォーカス
Chapter6 SALONDESIGN
ボタニカルヘアシャンプーの広告
ネイルサロンのオープンチラシ
マッサージサロンの三つ折りリーフレット
コラム 余白×情報のグループ化
Chapter7 COSMETICSDESIGN
リップのサンプル付DM
ハンドクリームの新商品店頭POP広告
石の雑誌広告
コラム 余白×視線誘導
Chapter8 SEASONDESIGN
ハロウィン期間限定商品のPOP広告
クリスマスフェアのポスター
バレンタインの催事カタログ
レイアウト・デザインのアイデアカタログ1000
デザインアイデアが豊富
この一冊にレイアウトデザインアイデアがぎっしりと詰め込まれています。一つの例に対するパターンが豊富で、ヒントが満載な為、デザインに迷ったときの助けになります。様々なデザインケースに対応しているので、常にそばに置いておきたい一冊です。とにかくパターンが豊富なので、パラパラと眺めているだけでも楽しいです。
はじめに
本書は、さまざまな種類のグラフィックデザインの骨組みだけを掲載したアイデアブックです。PhotoshopやIllustratorといったアプリケーションは使えるけど、肝心のレイアウトやデザインのアイデアが思い浮かばないという人や、デザインをうまくまとめられない人向けに、デザインのベースとなるモノクロのラフだけをたくさん集めてみました。
雑誌、パンフレット、チラシ、ポスター、案内状、広報誌、名刺、ポップづくりなどで悩んだときに必ず役立つカタログ集です。パラパラめくっているうちに、これは!というやりたいデザインが見つかるはずです。また、プロが作った本物のデータの一部を収録していますので、それをアレンジして使うことも可能です。
本書では、6人のデザイナーが分担して作例を作りました。さまざまなテーマで合計1000パターンのラフが並ぶと壮観ですが、ひとつのテーマに対して何パターンもラフを作るというのはなかなか骨のいることです。最初の数案はパッと思いついたとしても、5つ、6つと進めていくとだんだん行き詰って、手が止まってしまうこともありました。そうなると必然的に自分のストックの、近い引き出しだけでなく遠くにある引き出しも引っ張ってきて考えるようになります。
そんななかでやっと振り絞って出したものには、今までやったことのないレイアウトになっていたり、意外なアイデアに転化したりするものが出てくるのです。そんなことを今回、身をもって体験できました。
きっと、最初に浮かんだ案はもともと自分の中にあったもの、つまり自分の勝ちパターンです。しかし、そこで考えることをやめてしまったら、ワンパターンのデザインしかできなくなってしまうかもしれません。一度は苦しんで、奥のほうから自分の全てを出し尽くすことからはじめてみる。得意技も使いながら、得意技に頼りすぎないことが大切なのではないでしょうか。
この本でレイアウトデザインを実践・応用しながら、是非、ご自身の引き出しがどんどん増えて、いろんなパターンのレイアウト・デザインができるようになっていただけたら幸いです。
著者を代表して
ハラヒロシ
Contents
問い合わせ
はじめに
著者プロフィール
01 雑誌・書籍
雑誌
雑誌の定番デザイン
表紙
旅雑誌
クルマ雑誌
インテリア雑誌
ファッション雑誌
モノ情報誌
ナチュラルライフ誌
グルメ雑誌
ライフスタイル誌
通販カタログ誌
書籍
書籍の定番デザイン
表紙
本文(縦組み)
本文(横組み)
本文
02 パンフレット・冊子
パンフレット
会社案内の定番デザイン
表紙
会社案内ビジネス・IT系
会社案内医療・介護系
会社案内建設・不動産系
会社案内学校法人系
会社案内保険・サービス系
会社案内フードビジネス
広報誌・会報誌
広報誌の定番デザイン
大学広報誌(大学)
PTAの広報誌(高校)
PTAの広報誌(中学校)
PTAの広報誌(小学校)
保育園の月便り
自治体の広報誌
会社の社内報
03 チラシ・ポスター
チラシ(実用系)
チラシの定番デザイン
飲食店
美容室
エステ店
和菓子店
雑貨店
洋菓子店
学習塾
ポスターフライヤー
ポスターの定番デザイン
映画
ライブ/ロック・ポップス
ライブ/クラシック
ライブ/ジャズ
舞台
落語
アートイベント
クラブイベント
04 カード
名刺
名刺の定番デザイン
タテレイアウト
ヨコレイアウト
カード・DM
カードの定番デザイン
引っ越しのお知らせ
結婚式の招待状
セールの案内ハガキ
イベントの案内
開店の案内ハガキ
講演会の案内
美容室のDM
ショップのDM
インテリアショップのDM
05 ポップ・メニュー
ポップ
ポップの定番デザイン
メニュー
メニューの定番デザイン
カフェ
スイーツ店
イタリアンレストラン
中華料理
フレンチレストラン
エスニックレストラン
和食店
居酒屋
06 Tシャツ・カレンダー・封筒
Tシャツ>
Tシャツ(ノンジャンル)
カレンダー
カレンダー
封筒
ビジネスユース
ショップの封筒
文具店の封筒